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東武鉄道貨物列車&電車 ■■
1999.12.18制作
2009.11.30/加筆訂正・画像大型化
(業平橋のbU3)
1959年、昭和34年の4月と言えば私が大学の3年から4年になるところだったのですが、大学の鉄道研究会の仲間と、東武の蒸気機関車を撮りに行こうと云う事になりました。そのときに撮影した写真をご覧頂きます。
この日のコースは・・・・・・
東武の貨物なら先ずは業平橋を忘れるわけには行きません。昔は東武の東京ターミナルだったわけですから、本社ビルから、地上の貨物ヤードに残る以前使用していたプラットフォームに至るあたりは、なかなかの風格です。
ひとしきり蒸気機関車と貨車を写してから、西新井の工場へ行こうということになって、北千住で、停車中の蒸気機関車を見つけ、ちょっと寄り道してから、西新井へ行ったのです。工場は、今と違って割と簡単に許可がとれ、入れました。電車で、いわゆる東武タイプの電車があったり、昔の気動車があったりで、十分楽しめました。
古い電車と蒸気機関車の貨物列車・・・・・良い時代に立ち会えた幸せを、今、感じています。
先ずは、業平橋の貨物ヤードから・・・・・・。
(1) No.63 ( Neilson Reid & Co. 1900年の製造で、元国鉄6250形6252 )が貨車の入れ替えをしておりました。連結器、エア関係とか、煙突とか、オリジナルのスタイルとは大幅に変わってはいますが、素晴らしい 格好です。50年前には、こんな素敵な機関車が東京に居たんですね。
(2) bU3のサイドビューです。傾斜したランニングボード、スプラッシャー、外台枠の前輪、バルブギアが見えない駆動メカ。いいなあ!!
(3)No.63の銘板です。スプラッシャーの真ん中についてました。
(4)No.63を斜め後から見る。
(5)入れ替え中のbU3 ・・・・・上から。
(6)入れ替え中のbU3 ・・・・・斜め前から。
(7)威勢良くドレーンを抜く・・・・・No.63。
(8)貨車を並べて見ましょうね。当時でも少なくなった東武の旧型の貨車です。無蓋車は妻板の上面が平らです。有蓋車は木造で、板を縦に並べたタイプも有りました。小型のテンダー機に良く似合っておりました。 貨車に興味のお有りの方は、この7枚の貨車画像の下にあるアイコンをクリック下さると、480×360pixelの画像をご覧頂けます。
左:ワ53 中:ト13 右:ト716
左:トフ901 中:ワフ348 右:ワフ252
ワブ( wabu )206
( このアイコンクリックで480×360pixelの画像をご覧頂けます )
北千住駅に移動しました。
この構内風景・・・・・現在の北千住駅からは想像も出来ませんね。側線に、bU1の引く貨物列車
が、停まって居りました。
(9)無蓋車を連ねた 貨物列車。多分、コンクリートプラントのある業平橋行きの列車ではないかと思われます。積荷は、たぶん砂利でしょう。ホッパ車なんて少なかった時代でした。No.61は、No.63同様、Neilson Reid & Co.製造で、元国鉄6250形6260 )
(10)bU1の正面。
(11)同じくbU1の別の角度からのショット。
(12)あんまり素敵な機関車ですので、もう一枚!
再び移動・・・・・工場のある西新井駅で下車します。工場の入場・見学の許可も簡単に取れたました。常識はずれの行動をとる
「マニア」も少なかったんでしょう。そんな時代でありました。
(13)モニ1170です。多分、電動客車からの改造かなと思うけれど、履歴は解りません。台枠むき出しだけど、台車が良いね。ブリルMCBタイプの・・・。
(14)モハ3223です。これぞ典型的東武タイプと言えるでしょう。この頃は未だパンタグラフもでかいのが載っ いて、ドア部を除いて台枠が丸見えで、下降窓で、ごつくて、たまんなく好きでした。ただ、列車を組むと同系列の車両で統一されていなくて、惜しかったのです。
(15)モハ1403。お椀型ベンチレータ、ドアの両側で切れてるウインドウヘッダとウインドウシル、柔かなRで非貫通の前面、ドア部にはステップがあります。いいなあ !!!
(16)キサ23。片ボギーで、既に事務所になっていました。 レールは無く、車体中央床下の箱には蓄電池と書いてあります。
西新井の工場見学を終え、大師線に乗りました。大師前駅まで、たった一駅ですから、直ぐ付いてしまいます。
(17)この日は、西新井〜大師前間の折り返しに長距離型の車両が入ってました。
その頃は、何時もそうだったのか如何かは判りません。方向板が無くてチョークで車体にじかに書かれてました。
クハ351。クロスシート車。こんなので日光まで行きたいものですね。
色が全く思い出せないのですが。
そろそろ引き上げる頃合となりました。西新井駅に戻ります。
(18)貨物列車がやって来ました。牽引はbS5( Neilson Reid & Co.製造、元国鉄6200形6249 )。この頃、毎日、こんな風景が普通に展開してたのです。蒸気機関車も減ったとは 言え、日本全国各地で簡単に見られたし、「SL」を追いかける人達もほとんど見かける事はありませんでした。
(19)貨物列車が、目の前を通り過ぎて行きます。向うに見えるのは西新井の工場です。
(20)この「東武特集」もこれでお仕舞いです。最後尾はワブ353で締めましょう。 東武の尾灯は国鉄のよりも赤丸の直径が大きく、私は好きでした。
貨物列車は上り方面に向けて走り去って行きました
「さよなら・・・・・・」
もう、こんな風景も見ることは出来ません
蒸気機関車の経歴につきましては
「臼井重信著 国鉄蒸気機関車小史」(昭和31年 鉄道図書刊行会)
を参考にしました