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■■ 静岡鉄道駿遠線1958年4月8日(1) ■■


写真の大型化、車両諸元表など全面的に改訂
2004年3月


 はじめに

 静岡鉄道駿遠線は762o軌間の鉄道としては、当時、日本一の路線距離を持っていました。東海道本線の藤枝駅前の新藤枝駅から同じく東海道本線の袋井駅に隣接する、袋井駅まで60.7kmの本線と、新藤枝駅から工場の有る大手駅まで3.9kmの支線からなっていました。


当時のノートから・・・・・駿遠線路線図

 私は、この線について殆ど知らなかったので、東京から近いのにもかかわらず、一度も訪問したことがありませんでした。たまたま見かけた「週刊読売」のグラフ記事で、この駿遠線の大井川駅が紹介されており、『行って見よう』と思い立ったと云うわけです。

 東京駅からモハ80系の準急「東海」で藤枝へ。駅前広場の右側が新藤枝駅です。駅員さんに断って駅構内の写真を撮った後、バスで工場のある大手駅に向かいました。工場事務所で色々お話を聞いたり、写真を撮ったあと、やって来た新藤枝行きの気動車で新藤枝駅に戻りました。その後、快速の気動車で最前部で景色を充分に楽しみながら相良駅まで行き、次ぎの新相良駅まで歩き、やって来た新藤枝行きの快速気動車で新藤枝まで戻ってきました。

 この時以来、便利な事もあって、何度もこの鉄道に乗りに行きました。沿線の道路の整備と供に、段々路線は短縮され、最後に残った新藤枝駅〜大井川駅間も昭和40年代には廃止されてしまいました。

 当時、この駿遠線の旅行記を、ノートにまとめてあったのが保存してあります。これを、書いた当時の文、写真やイラスト、図表で御覧に入れます。イラスト、図表も、そのままですので、 表の文字は乱雑ですし、イラストもいい加減ですが、お許しください。


■■ 1958年(昭和33年)4月8日 静岡鉄道駿遠線訪問記 ■■

 0700、東京駅14番ホームに入った。乗車券は五反田駅で浜松までの往復乗車券を買ってある。もちろん学割で。(遠州鉄道奥山線も訪問する計画であったため)
  0750、大垣行き準急電車東海1号305T、発車の予定だが、2分ほど遅れて発車。そのせいかいつもなら遅い有楽町・新橋間もなかなかのスピードである。僕の座席は先頭のクハ86、300台の進行方向左側一番前のクロスシートの窓がわに進行方向に向かっている場所である。だから一寸のびをすれば前方が良く見える結構な場所。
  ともかく本を見たり、景色を眺めたりしているうちに小田原に着いた。ここからは、本をやめて景色専門とした。早川から先の海岸通を改修している。湯河原辺りは桜が満開で美しい。熱海から 吉原まではいつも同様に過ぎた。富士では前に座っていた人が降りそびれてショゲていた。富士川を渡る。蒲原辺からまた本を読みはじめる。
 静岡から、もう降りる支度を始め用宗を通過するころ、ボストンバッグを持って座席を立って、最前部に立って運転台を通して前方を見ることにした。日本坂ずい道をぬけて焼津。冷蔵車が多く、魚の形をしたネオンサインがビルの上にデカデカとそびえている。焼津を出る。次はいよいよ目的地の藤枝だ。


駿遠線の小さな鉄橋(クハ86 300番台前面から)

  東海道本線をオーバークロスする静岡鉄道駿遠線の赤い小さな鉄橋が見えてきた。左方にずーっと伸びた駿遠線の線路が近づいてくる。やがてその鉄橋の下をくぐり、藤枝駅の構内に入って行った。駿遠線の線路は右側、大きくまわってグーッと近づいてくる。列車は遅くなり、プラットホームにすべりこむ。そして貨物フォームのむこうに小さな有蓋車やマルーンのかわいらしい客車を、そしてブルーと黄のガソリンカーをみたとき、僕はすっかりうれしくなってしまった。
  ブリッジを渡り、駅を出る。右側に新藤枝の駅の本屋が見える。これが今度の旅行の第一の目的である静岡鉄道駿遠線だ。


新藤枝駅本屋/改造前の堂々たる姿

  国鉄の藤枝から、ちょっと、ほんの50mも歩けば新藤枝駅である。モルタル(?)二階建ての建物である。助役さんに頼んで、撮影及び、構内歩行自由の許可をもらい、内に入った。まず構内の配線を下に挙げる。軽便風の直線の少ない配線である 。


 


マルーン塗装のハ18+ハ13


キハD7


ワ16の入れ替えに励む、鞆鉄道から来たキハD11


新藤枝駅風景/キハD11


ハ13の台車はコイルバネが二段重ね


休憩中のDB601

  いいぐあいの大手行列車がないのでバス(静鉄バス)で行くことにする。15分、10円だった。旧東海道をバスは行く。せまい道だが交通量は少ない。と、いうのは広い新道ができているからだ。新道の方は車が沢山、ブンブンとばしている。
  大手で下車。東南に歩いて500mほど。雨がパラついて来た。そして、静鉄駿遠線の大手駅に着いた。


次ページは大手駅、大手工場の訪問です

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